海は青くて、川は緑。同じ透明の水なのに、どうして色が違って見えるのでしょうか?
当たり前のことだけれど、意外と説明できないですよね(^▽^;)。その答えを分かり説明します!これを知っておくだけで、今後は水の見方が変わるかもしれませんよ。
目次
海の色と湖の色
まずは、どの色のことについて話しているのかを明確にするために、写真を掲載します。
同じ水なのに、地中海は透き通った青。北海は透き通っていない青。湖は緑がかった青という違いがあることが一目瞭然です。不思議ですよね。これらの色の違いについて記載していきます(^^)。
水の色が違う理由
まずは結論を箇条書きにします。詳細は後述します。
- 水は赤色を吸収するため、補色である青色になる。
- 温かい海ほどプランクトンが少ないので、水の透明度が上がる。
- 湖は周りの木々の色が反射して、緑色が強くなる。
水の色と言えば普通は青をイメージしますよね。「水色」という言葉もあるくらいです。それは、水は赤色を吸収する性質があることに起因しています。
人が見える色を図で表したものが以下です。
この図は、向かい合った色の光を合わせると「白色」になるように並べられています。
つまり、全部合わせても白色になります。
その中から赤い部分(12時らへん)の色を抜くとどうなるでしょう?
そう、反対側の青色が打ち消されずに残ります。(反対側の色は「補色」と呼ばれます)
「水を見る」=「水の中から反射して戻ってくる太陽光を見る」です。
太陽光にはすべての色が含まれています(=白色光)。そこで、水が赤色だけを吸収してしまうと、青色が残って目に入ってくることになります。そのため、水の色は青く見えるのです。
水の色が青いことは分かりました。では、水に透明感があるかどうかは、何によって変わるのでしょうか?まず、透明とは何かを掘り下げてみましょう。
「透明」=「奥が見える」=「奥の光が目に届く」=「奥からの光を妨げる物がない」
海においては、「奥の光を妨げる物」はたくさん考えられます。ゴミ、砂利等。しかし、今は綺麗な海の話をしています。では、綺麗な海に含まれているものとは何でしょうか?
それは、プランクトンです。このプランクトンの量が実は透明度に影響するのです。下のような関係があります。
・温かい水⇒酸素が溶けにく⇒プランクトンが少ない⇒ 奥からの光を妨げない。
・冷たい水⇒ 酸素が溶けやすい⇒ プランクトンが多い⇒ 奥からの光を妨げる。
よって、地中海は温かいので透き通った青で、北海は冷たいので透き通っていない青ということになるのです。
寒い海に大きな魚が多いのは、プランクトンの量が豊富だからだよ。
あと、透き通った海は底が深くなるにつれ黒くなる。プランクトンがいないので、太陽光を反射するのは海底だけ。でも、底が深いとその反射がないから真っ暗に見えるわけだ。多分「黒潮」って聞いたことあると思うが、まさにそれ。
ここまでで、水が青い理由と透明感の違いについては分かりました。最後に、どうして湖や川は緑がかって見えるのかを説明します。
それは、大海原と違って周囲の緑が映るからです。
大海原の場合、全部の光を平等に含んだ太陽光が直接水に入っていきます。しかし、周囲がすでに緑に囲まれているということは、水に入っていく光は「太陽光+緑」です。つまり、最初から緑が優勢な状態なのです。
なお、植物性プランクトンが多いほど緑色になるというのもありますが、それは海にも言えてしまいます。あくまで、一般的な湖や川のイメージを緑にしている理由でいうと、周囲の景色ということです。
緑の光を当てたら、そりゃ緑になるよなって話。
「え、じゃあ空の青は映らないの!?」って思った方は鋭いぞ。
空の色が映って水が青く見えるというのも少しはある!けど、それは海も湖も共通だから、ここでは置いておこう。
以上、水の色が場所によって変わる理由でした。水の色を見るのが楽しくなって頂けたら嬉しいです(*^^*)。
END
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